日本に一時帰国して子供を小学校に体験入学させたい!その方法とメリット・デメリット

日本の小学校へ体験入学、申し込み手続きとメリット・デメリット

(スポンサーリンク)

こんにちは。マダムKです。
海外に住む日本人の家庭にとって、日本一時帰国は特別な機会ですよね。特に小学生の子供がいる家庭では、現地校が長い休みに入る夏休みに一時帰国をして、日本の小学校に体験入学させることを考えるママも多いでしょう。

今回、初めて息子を日本の公立小学校に体験入学させたので、その経験を元に体験入学の方法やメリット・デメリットについて詳しく解説します。

日本に一時帰国の際に子どもを体験入学させる予定がある方、日本語継承の育児をしている方、日本の教育文化を子供に体験させたいと考えている方の参考になれば幸いです。

目次

(スポンサーリンク)

体験入学とは?

体験入学の概要

体験入学とは、海外に住んでいる日本国籍の子どもが一時的に日本の小・中学校に通うことを指します。地方自治体の教育委員会の許可のもと、日本居住者でなくても通常、1週間から1ヶ月の間、日本の学校で授業を受け、現地の生徒と共に生活することができます。

ただ、国として正式には体験入学という制度はありません。自治体によっては正式な編入学での受け入れで通学が許可されるところもあるようです。

それでも、日本の教育環境を短期間でも体験することで、子どもにとって貴重な経験となるので、私はオススメしたいです。

対象年齢と期間

体験入学の対象となるのは主に小学生〜中学生で、日本国籍をもつ生徒です。期間は受け入れる学校によって異なりますが、一般的には1週間から1ヶ月程度でしょう。海外の学校の長期の休暇を利用して一時帰国する場合は、日本の夏休みや冬休みのタイミングを考慮する必要もあります。

住民票がなくても可能

体験入学は、日本に住民登録がなくても可能です。海外に長く住んでいる方は、住民票を抜いていると思います。日本に一時帰国の際に転入、転出手続きをしなくても、体験入学は可能です。

ただし、市町村によると思います。私の田舎では住民登録なしで体験入学できましたが、体験入学という措置がない自治体や学校では住民登録が求められる場合があります。

万が一のために、日本の健康保険がないと受け入れられないといった自治体もあるようです。一時帰国でも住民登録が必要かどうかは各自治体に事前に確認が必要です。

体験入学の事前準備

体験入学の学校選び

まずは体験入学を受け入れている学校を探しましょう。地域や学校によって受け入れ条件が異なるため、インターネットや地元の教育委員会に問い合わせて情報を集めることが重要です。一般的なのは、滞在先となる場所、実家がある場所や、以前住んでいた場所、自分の母校などです。私は、一時帰国中は実家に滞在し、自分の母校の公立小学校に通わせました。

必要書類の準備

体験入学には、以下の書類が必要になることが一般的です。

  • 体験入学申請書(自治体の教育委員会からもらえる)
  • 日本のパスポート
  • 体験入学許可証(教育委員会から発行される)

体験入学の申請手続き

教育委員会へ問い合わせ

日本一時帰国前に、滞在先の各市町村の教育委員会に問い合わせをします。自治体の公式サイトから教育についての項目を探すと良いでしょう。私は、日本一時帰国の6週間前に市の教育委員会の問い合わせフォームから連絡しました。4日後にメールでお返事をいただきました。日本に在住の代理人(家族)に依頼して、電話や直接の連絡も可能となっていました。

体験入学申請書の送付

教育委員会からメールに送られてきた体験入学申請書を記入して送付。
申請書の項目には希望校、滞在期間、体験入学を希望する理由など記載する必要があります。

体験入学の許可書取得

教育委員会から体験入学の許可がおりて、「体験入学許可書」がメールで届きます。私の場合は、体験入学申請書を提出してから5日後に正式な受け入れ通知「体験入学許可書」が届きました。自治体によって異なると思うので、早めに手続きをしましょう。

学校への問い合わせ

教育委員会から、体験入学する学校へ保護者と子どもと共に「体験入学許可書」持参し、学校長等との面談をするよう言われます。日本滞在期間が限られているので、日本帰国前に面談日程をアレンジすると良いでしょう。

体験入学をする学校の先生と連絡を取り、体験入学の意向を伝えます。学校へは、メールや電話での連絡が一般的です。教育委員会の方から教頭先生のメールアドレスを教えていただいたので、メールに挨拶文と、学校訪問と面談の希望日時のお伺い、そして体験入学許可証を添付して送りました。私は日本帰国の4週間前にメールしました。

面接・面談

子どもと保護者が一緒に学校を訪問し、体験入学の詳細を確認することが求められます。金曜日に学校訪問、翌週の月曜日から学校登校がスムーズと思います。学校訪問と面談は、授業の後の生徒が下校する時間を指定されました。
実際の面談では、校長先生は挨拶のみで、教頭先生が学校生活の一般的なことを説明くださり、あとは担任の先生とのお話でした。

息子は元気よく挨拶して自分の名前を言いました。椅子の上に膝立てて座ったり、先生の質問に答えられなかったり、ハラハラしたこともありましたが。。。無事面談は終わって、教室や学校内を案内していただき終了でした。約1時間半くらいかかりました。

受け入れについて:過去にも体験入学を受け入れている学校なので、息子の体験入学も快く受け入れてくれました。在校生にも良い刺激になるということでした。一方で、担任の先生は息子の日本語レベルを心配していました。

ベトナムの日本人学校補習校では土曜日の半日のみで、日本語学習はスマイルゼミのタブレットや私との家庭学習をしていることを伝えました。日本語で学んで、授業についていくことも一つですが、今回は息子にとって初めての経験なので、日本の小学校を体験することに意味があると思っています。

面談に持参したもの:体験入学許可証、子どものパスポート、教科書、手土産

現地日本人学校補習校で使っている教科書(在外大使館で配布しているもの)は持参してよかったです。進み具合を聞かれました。学校によっては子どもが持っている教科書と異なるので、事前に学校に確認した方が良いでしょう。教科書がない場合は、学校によると思いますが、教育委員会から貸出しされるそうです。

体験入学の費用

公立の小学校では学費はかかりません。給食費は息子の学校では一日315円で、学校に直接お支払いしました。教材費や制服などが必要な場合は費用が生じます。幸い息子の学校は制服はなく、購入するものはありませんでした。体育の時に着る体操着は期間も短いので購入せずにすみました。

体験入学の実際

体験入学に必要な持ち物(小学1年生)

体験入学には教科書以外にも必要な物がいくつかあります。海外の学校は、日本と比べると用意するものが少ないですよね。日本は学校指定の物や事前に準備するものが多いので、体験入学のために揃えるのが大変です。学校に予備があれば借用できたり、学校の好意でいただけたりする場合もあります。また、ダイソーなど100均で購入できる物もありますが、普段使っているものがあれば持参した方が良いです。もちろん、持ち物には全てに記名が必要です。

持ち物
・ランドセル
・教科書(貸出あり。滞在国の在外公館から無償支給されている場合は持参)
・筆記用具(筆箱、2Bの鉛筆4本、4Bの鉛筆、赤青鉛筆、消しゴム、定規、名前ペン)
・ノート(国語ノート、算数ノート、自由帳、一人勉強ノート)マス指定あり
・下敷き
・ハンカチ、ティッシュペーパー(毎日ポケットに入れる)
・水着 夏は水泳授業があるので、水着、水泳帽、水泳バッグを持参しました。
・お箸、おしぼり 巾着袋に入れる
・歯磨き道具 巾着袋に入れる
・エプロン、三角巾、マスク(給食当番をするため)巾着袋に入れる
・学校内で履く上履き
・水筒

授業

国語と算数の他に体育、音楽や生活など、1年生は教科が少ないですが、海外の学校にはないことを体験できました。算数は得意な息子ですが、文章読解が苦手で、計算式を間違えることがありました。ですが、体験入学が終わる頃には間違いはほとんどなく、宿題も早くこなせるようになりました。

給食

息子の小学校には学校給食がありました。学校から1ヶ月の献立表をいただきました。メニューを見ましたが、海外の学校にはない献立で、イベントに合わせたメニューも楽しめました。フランスの学校のように毎食のデザートや、午後のおやつがないのは残念だけど、給食は美味しかったとのこと。息子は給食当番を初めて体験して、盛り付け配膳などできたのも良かったです。

登下校

今回、息子が通った学校は、子どもたちだけで歩いて通学しています。登下校は、息子にとって初めての体験。海外では、子どもを学校の入り口に送り迎えするのが普通です。学校は実家から徒歩圏内ではあるものの、子どもだけでの通学は心配でしたが、息子も重いランドセルを背負って、近所の子どもたちと歩きました。仲の良い友達とお話ししながらの通学も楽しかったようです。

体験入学のメリット

日本の小学校に体験入学させるメリットを私目線でお伝えします。

日本の教育文化を体験できる

  1. 日本語力の向上: 日常的に日本語を使う環境に身を置くことで、子供の日本語力が飛躍的に向上します。特に漢字の読み書きや日本語の表現力が強化されます。友達との会話で、新しい言葉や流行りの言葉を覚えてきました。日本語の話し方がより滑らかになったと思っています。
  2. 日本の学校生活を体験: 日本の小学校では、集団行動や規律を重んじる教育が行われています。子供にとって、協調性や規律を学ぶ良い機会となります。息子は、日直さんを担当して「起立、礼、着席」の号令や、みんなの前で話すことなど楽しかったようです。
  3. 友達作り: 一時的でも日本の学校で友達ができることは、子供にとって大きな喜びです。異文化交流を経験することで、コミュニケーション能力も向上します。最後の授業の後は、みんなとハイタッチをして、仲の良いお友達とはハグをしてお別れしていました。

保護者にとっての利点

  1. 日本の教育システムの理解: 保護者も日本の教育システムを理解する良い機会となります。現地の教育との違いを実感することで、子供の教育方針を見直す参考になります。
  2. 家庭の絆が深まる: 家族全員で日本の生活を体験することで、家庭の絆が深まります。一緒に日本文化を楽しみながら、特別な思い出を作ることができます。
  3. 自由時間ができる:子どもが学校に行っている間は自分の時間が確保できます。小学校1年生は授業が早く終わるので15時前には帰宅しますが、私はオンラインワークが十分できる時間が取れて良かったです。

体験入学のデメリット

環境の変化によるストレス

  1. 文化の違い: 短期間とはいえ、異なる文化や教育システムに適応するのは子供にとってストレスになることがあります。特に初めての体験入学では、戸惑いや緊張を感じることが多いです。
  2. 言語の壁: 現地での学校生活に慣れている子供にとって、日本語での授業やコミュニケーションは大きな挑戦です。言語の壁を感じることがあるため、親のサポートが必要です。私は毎日、宿題を一緒にやりながら、どこでつまづいているのか確認しました。
  3. 子どもの思い:環境が変わることで様々なストレスがあるでしょう。学校で嫌なこと、困っていることなど、実際に子どもがどう感じているかを聞くことは大切です。「英語話せる?英語話してみて」と学校の子に言われることが多かったそうです。息子から「学校に行きたくない」という言葉も聞きました。学校に行きたくない理由は、歩いて通学が疲れる、夏休みなのにどうして日本で学校にいかないといけないの?家でyoutube見たい(笑)など。

一時的な友達関係

  1. 一時的な関係: 体験入学が終了すると、せっかくできた友達とも離れなければなりません。一時的な友達関係に寂しさを感じることがあります。体験入学最後の日に担任の先生から、生徒が書いた寄せ書きとクラスの写真をいただきました。
  2. 帰国後の適応: 体験入学後に現地の学校に戻る際、日本での体験と現地での生活の違いに再び適応する必要があります。この適応に時間がかかることもあります。

他言語の中断

日本に滞在中は、日本語以外の言語の継続、学習が中断されます。息子は日本にいる時は、英語とフランス語を聞いたり話したりする機会がほとんどありませんでした。海外の学校は学年末を終えた夏休みなので宿題はありません。英語とフランス語の夏休みドリルも持参しましたが、全く手をつけませんでした。小学校の宿題をこなすだけで精一杯でした。パパと電話する時に話すフランス語と、時々youtubeやNetflixで英語とフランス語の動画を見たくらいでしょうか。

他言語がおそろかになってしまうことを心配するかもしれませんが、他言語の学習が中断されるといっても数週間なので、全て忘れてしまうことはないでしょう。日本の体験入学は、日本語の強化と日本の教育を受けることが目的の一つなので、この期間は他言語よりも日本語環境にできるだけ多く触れさせることが大事です。

期間限定

体験入学の期間は、自治体や学校によって異なります。息子の小学校では、体験入学が可能な期間は原則として1ヶ月以内。3月、4月の体験入学は行っていません。となると、海外の夏休みか冬休みを利用するのが妥当と言えます。

しかし、息子が通っている海外のインターナショナルスクールは学期末が6月末。今回は7月から、日本の学校が夏休みに入るまでの約3週間の体験入学になりました。冬休みは短いし、クリスマスや新年など海外の義家族と過ごすこともあり、日本一時帰国は難しいと思います。
体験入学の日程は、日本、海外の学校のスケジュールや、自身のタイミングを見極める必要があります。

コスト

航空運賃、日本滞在費など日本一時帰国のための費用に加えて、体験入学に必要なものを揃える費用もかかります。それでも、体験入学によるメリットのほうが私は大きいと思っています。

体験入学を終えた結果

体験入学を終えて、息子は日本語のボキャブラリーが増えたのと、ひとまわり体も心も大きくなったのを感じます。ひらがなとカタカナの読み書きは体験入学前よりスムーズになり、自信をもって字を書けるようになりました。
息子が、「また来年も日本の小学校に行きたい」と言ってくれたのは嬉しかったです。私としては良い成果と感じ、体験入学をして良かったと思っています。また来年も来れるようにしたいです。

息子から聞いた、日本の小学校に通って良かったことと嫌だったことを以下に挙げました。

給食が美味しかった。
校庭で鬼ごっこして遊べた。
友達がたくさん出来た。

勉強が退屈だった。
重いランドセルを背負って歩いて通うのが疲れた。
もっとみんなと遊びたかった。

まとめ

体験入学は、海外在住の日本人の子どもにとって貴重な経験となります。日本の教育文化を直接体験し、日本語力を向上させるだけでなく、異なる環境での生活を通じて成長する機会です。しかし、環境の変化によるストレスや一時的な関係に対する不安もあるため、親のサポートが不可欠です。体験入学を検討する際には、メリット・デメリットを十分に理解し、子どもの適応をサポートする準備を整えることが大切です。

日本の小学校に体験入学をさせたいと考えている方に、この記事が少しでも参考になれば幸いです。子供にとって貴重な体験となる体験入学を、ぜひ前向きに検討してみてください。

(スポンサーリンク)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次